【2020年版】高専生のノートパソコンの選び方
お久し振りです。でじぃ(@RCdigital_)です。高専の一般入試も終わり、春から始まる新生活に胸膨らませている高専生の卵も多いことでしょう。そこで今回は、最新版の高専生のノートパソコンの選び方について書いていきます。この記事は、パソコンの知識が全く無いけど、高専に入学したしパソコンの購入を検討している!という人に向けての記事です。そのため、詳しく解説することはまずありません。
また、この記事はWindows10を使うことを前提にして書いています。MacやChromebookでも文書作成やブラウジングは変わりなく行えますが、Windowsには便利なフリーソフトやインターネット上の情報が多く、初心者から徐々にステップアップしてゆくのに最適と考えるからです。
では早速、解説していきたいと思います。
スペックの見かた
パソコンに関して詳しくない方が最初に突き当たる壁が、この「スペックの見かた」でしょう。スペックには主に、
・CPU
・GPU
・メモリ(RAM)
・ストレージ
の4つのポイントに分類できます。ではまず、CPUから説明していきますね。
CPU
パソコンを左右する、最も重要と言ってよいパーツが、このCPU(読み:しーぴーゆー)です。スペックを比較するときは、まず最初にこれを見てみましょう。
CPUにも様々なメーカーがありましたが、現在ではほぼ2社だけになっています。一社はIntelです。「Intel 入ってる」のCMで有名ですね。もう一社はAMDという会社で、知名度は低いですが性能はIntelと互角です。初心者の方には、ネットにも情報の多いIntel製のCPUが搭載されたパソコンを勧めますが、AMDの最新モデルであればIntelのものと性能差はありません。が、あえてAMDを選ぶ理由も無いので、今回はIntelの話だけをします。さて、IntelのCPUですが、CPUにグレードがあり、グレードで性能を大別できます。主要なグレードを次に挙げます。
・Celeron(読み:せれろん)
ネットサーフィンとか文書作成用です。高専生が買って満足できる性能はないと言っていいでしょう。なのでこれはやめましょう。大抵後悔します。
・Pentium(読み:ぺんてぃあむ)
Celeronに毛が生えたくらいの性能です。やめよう。
・Core i3(読み:こあ あい すりー)
そこそこ使える性能です。マジでお金がないときの最低ラインとしてはいいかもしれません…がおすすめはしません。
・Core i5(読み:こあ あい ふぁいぶ)
おすすめです。高専生向けのパソコンならこれより上のグレードのCPUならOKと考えておいて大丈夫かと。ちなみに筆者もこれを使っています。
・Core i7(読み:こあ あい せぶん)
Core i5がちょっと進化しました。これもおすすめです。性能がほしいならこれをどうぞ。ただしノートパソコン用Core i5→Core i7で感じられる性能差は大きくはないでしょう。
・Core i9(読み:こあ あい ないん)
最近新しくできたグレード。これが搭載されたノートパソコンは、どうしても大きく、重くなってしまうので、持ち運ぶ使い方が主になるのであれば買わないほうがいいです。高い負荷がかかる使い方をするなら、別にデスクトップパソコンを買うほうが色々な面で良いと思います。なのであまりおすすめできません…
性能を追い求めるなら選択肢としてはなくはないです。
CPUのグレードを一通り紹介しました。筆者のおすすめはCore i5かCore i7です。最近のCore i5、Core i7クラスならプログラミングや3DCADをやりたくなっても当面は困らないくらいのスペックはあります。迷ったらこれを選びましょう(ちなみに余談ですが、CPUのスペックが良いと、このあと解説するスペックも良くなっていることが多いです。なのでそういう意味でもおすすめです)。
しかし、同じCore i5やi7でも、CPUの世代によって型番が異なります。見方はあるのですが、初心者の方は覚えられないと思います。
というわけで、今回は簡単に解説します。
CPUの世代
CPUは、
Core i5-○xxx△ や
Core i7-○xxx△
のように表記されることが多いのですが、その中でもブランド名のすぐ後ろに書いてある数字(上でいうと○の部分)はCPUの世代を表しています。7と書いてあれば第7世代、8と書いてあれば第8世代、というふうになります。今の最新世代は第10世代です。できるだけここの数字が大きいものを選ぶようにしましょう。
xxxの部分は製品ナンバーを表します。ここは通常、数字3文字になっているのですが、この数字が大きければ大きいほど高性能になります。
しかし、最新の第10世代のCPUでは、Core i7 1065G7のように、製品ナンバーの中に「G」が入っているものがあります。これは、グラフィック性能(描画性能)が、Gなしのものに比べて少し良い代わりに、通常の演算性能はGなしのものに比べて少し低い、という意味です。しかし、普通に使うぶんには、通常の演算性能の違いを体感できるシチュエーションは少ないと思うので、どちらでも構いません。入学してから3DCADを触るつもりである等、グラフィックも重要なソフトを扱う予定があるのであれば、G付きを選んでおく、くらいで良いと思います。このGにも、G1とG4とG7があり、数字の大きい方が高性能になります。
そして△の部分ですが、ここはシリーズを表しています。いろいろありますが、UかHくらいを選べば失敗はしないでしょう(Hのほうが性能が高いですが搭載したPCが少なかったりするのでUで十分です)。間違ってもY、m、N、Jと書いてあるものは選ばないようにしましょう。性能が低いので、選ぶと買い直す羽目になるかもしれません。
GPU
これはグラフィックス(つまり画面への描画)を担当するパーツです。ただノートパソコンではCPUに内蔵されていることがほとんどなので、これを気にしなければならないのは「ノートパソコンでグラフィックのパワーを要求する作業をする人」だけです。そもそもグラフィックのパワーが必要な作業をノートパソコンでするのはあまりおすすめではありません…というわけでここでは詳しく解説しません。3DCADなども、よほど重いデータでなければ、ノートパソコンのCPUに載っているGPUで十分設計できます。
CPUの項目で書いたように、3DCADなどもする予定の方は、G付きのCPUにするのをおすすめします。
メモリ
データを一時的に記憶しておくものです。よく作業机に例えられますね。当然大きければ大きいほど良いですが、余りすぎも無駄なので、8GB〜32GBのものが良いでしょう。ただ、最近は結構メモリを食うアプリケーションも多く、特にWebブラウザのChrome(読み:くろーむ)を使ってネットをしていると、すぐにいっぱいになります。なので、できれば16GBあると安心です。余裕がなければ8GBでも構いませんが、最近では基板にメモリがハンダ付けされていて、あとから増設できないタイプのノートパソコンもかなり増えているので、最初から十分な容量を積んでおくことをおすすめします。
ストレージ
・HDDかSSDか?
ハードディスク(HDD)やSSD(読み:えすえすでぃー)と呼ばれるものがストレージに相当します。もちろん、大きければ大きいほど良いです。昔は高価だったSSDも、最近は安くなってきているのでおすすめです。HDDの数倍の速度でデータのやり取りができるので、OSの起動など多くの動作が快適になります。SSDにも欠点はありますが、通常はメリットがデメリットを上回るのでできるだけSSDを選ぶようにしましょう。
・容量
128GBではまず足りません。最低256GB、普通は500GBくらいはほしいです。ちなみに筆者は256GBですが3DCADのソフトなどをいろいろ入れているのでかなりカツカツです。これもメモリ同様、あとから増設することができなくもないですが、自分で増設すると保証が切れてしまうことがあるので、初心者の方は最初から十分な容量を積んでおきましょう。
その他
スペック表に載りにくい部分として、画面の解像度や重量、サイズがあります。各社工夫していますが、画面の解像度はフルHD(読み:ふるえいちでぃー)(1920×1080)以上、重さやサイズは、持ち運ぶのであれば重量1kg前後で13~14インチがおすすめです。15インチは持ち運ぶには少し大きいです。これらは時にスペック以上に使用感に関わってくるポイントなので、ここも忘れずにチェックするようにしましょう。
実際に選ぶ
いつまでもよく分からないスペックの話をしていても仕方ありません。ここで、おすすめスペックのまとめをして、実際に売られているものから条件に合うものを探して見ましょう。
おすすめスペックまとめ
・CPU:Core i7かCore i5の8,9,10世代のどれか(できるだけ新しい第10世代を選ぶ!)
・メモリ:最低8GB、できれば16GB
・ストレージ:SSDを最低256GB、普通は500GB以上!
・画面の解像度はフルHD以上!
・重さ1kg前後で13~14インチ!
では、この条件で探してみましょう。購入は家電量販店よりも、インターネット上のメーカー公式サイトがおすすめです。家電量販店だと、そこで働く従業員の人件費など、ネットで売るよりもコストがかかり、結果として商品の価格が高くなってしまうことがあります。インターネット上のサイトでも、怪しいところから購入するのは気が引けますが、メーカー公式サイトであれば安心です。また、クーポンなどを使うことで安く手に入れることも可能です。そういう面で、メーカー公式のサイトからの購入がおすすめです。(※価格は注釈がない限り税込みです)
Lenovo
Lenovo(読み:れのぼ)は週末セールをよく開催していますが、Lenovoで一番有名なパソコンといえば、ThinkPad(読み:しんくぱっど)です。キーボードの真ん中に赤いトラックポイントという突起があり、マウス代わりに使えるため、根強いファンがいます。そんなThinkPadも、週末セールでクーポンが適用されてお安くなっています。もちろん、上記のおすすめスペックは満たしていますよ。
https://www.lenovo.com/jp/ja/notebooks/thinkpad/x-series/X390/p/22TP2TX3900
例
X390・132,066円モデル
OS:Windows 10 Home
CPU:Core i5-10210U
RAM:8GB
ストレージ:256GB SSD
ディスプレイ:13.3インチIPS液晶(1920×1080)
サイズ:311.9×217.2×16.9 mm / 1.18kg~
ThinkPadはIBM(読み:あいびーえむ)というアメリカのメーカーからLenovoが買い取ったブランドでしたが、今度はLenovoオリジナルのブランド、IdeaPad(読み:あいであぱっど)です。これは安さが最大の魅力。しかし、安さの犠牲なのか、少し重めの重量になっています。また、このモデルは「春のPCご購入応援フェア」の対象で、クーポンコードを入力することで、セール価格から最大7,700円安くなります。
IdeaPad S540・71,995円モデル
OS:Windows 10 Home
CPU:Core i5-10210U
RAM:8GB
ストレージ:512GB SSD
ディスプレイ:14.0インチIPS液晶(1920×1080)
サイズ:323×227×15.9mm/ 1.5kg~
HP
HP(読み:ひゅーれっと・ぱっかーど)は、世界シェアNo.1のPCメーカーです。デザイン性の高いノートパソコンを数多く製造しています。HPにも公式通販サイトがあり、現在、「HPの学割!」として、値引きを行っているようです。具体的な値引き額は申し込みフォームにいろいろと入力しなければ分からないようですが、魅力的な設定になっていることでしょう。ここでは、学割価格ではないものを紹介します。
このモデルは最上位モデルとあって、それなりに値段がします。しかし、洗練されたエレガントなデザインと、画面が360°回転する利便性、ペン付きタッチ対応液晶などを考えると、妥当か安いくらいだと、個人的には思います。※Spectre(読み:すぺくとる)
HP Spectre x360 13-aw0000・150,700円モデル
OS:Windows 10 Home
CPU:Core i5-1035G4
RAM:8GB
ストレージ:512GB SSD
ディスプレイ:13.3インチタッチ対応IPS液晶(1920×1080)(ペン付属)
サイズ: 307×194.5×16(最薄部)-18.5(最厚部)mm/ 1.24kg
ENVY(読み:えんゔぃ)もプレミアムなモデルですが、Spectreのひとつ下の位置づけになっています。ここで紹介しているモデルは画面が360°回転したりはしませんが、タッチ対応であることなど、十分な装備です。
HP ENVY 13-aq1000・124,080円モデル
OS:Windows 10 Home
CPU:Core i5-10210U
RAM:8GB
ストレージ:512GB SSD
ディスプレイ:13.3インチタッチ対応IPS液晶(1920×1080)
サイズ:306×212×15.0(最薄部)-16.5(最厚部)mm / 1.25kg~
Dell
DellはアメリカのPCメーカーで、コストパフォーマンスの良いPCを多く世に送り出しています。そんなDellのおすすめPCがこちら。1kgと、かなり軽量なのに、それでいて価格も安く、おまけに外部GPUも搭載しています(一般的に、外部GPUがつくとCPU内蔵のものより性能がよくなる)。
Inspiron 13 7000 プレミアム(MX250搭載)・91,283円
OS:Windows 10 Home
CPU:Intel Core i5-10210U
GPU:GeForce MX250 2GB
RAM:8GB
ストレージ:256GB SSD
ディスプレイ:13.3インチ(1,920×1,080)
サイズ:307.6×204.7×14.9-16.5mm / 955g
DellのプレミアムノートがこのXPSです。ベゼル(画面の端のふち)が極細で、スタイリッシュなデザインになっています。
OS:Windows 10 Home
CPU:Intel Core i5-1035G1
RAM:8GB
ストレージ:512GB SSD
ディスプレイ:13.4インチ(1,920×1,200)
サイズ:296×199×14.8mm / 1.2kg
…と、ここまでおすすめのパソコンを列挙してきましたが、もちろんこのほかにも良いパソコンがあると思いますし、ノートパソコンはスペックだけでは測れない部分がたくさんあります。スペック以外の部分も比較して、自分にあったパソコンを見つけてください。今回紹介したおすすめスペックに合う製品なら、性能面で不足は感じないはずです。ちなみに、筆者のノートパソコンは高専生協で買いました。よくインターネット上で「生協PCは高い」と言われていることがありますが、冷静に見てみると妥当だったり、安かったりすることもあります。筆者が買ったのはPanasonicのLet's note SZ6で、4年間の保証付きでなんと156945円でした。
このSZ6は大学生協向けのカスタムモデルなので仕様が特殊ですが、品質も価格も耐久性も高いLet's noteとしては破格と言って良いくらいの値段です。しかも先述のおすすめスペックはきっちり満たしていますし、4年間の保証もあり、筆者自身満足しており、個人的におすすめのパソコンです。なので、生協PCでもよいものはある、ということは覚えておいて損はないと思います。
この記事を参考に、ぜひピッタリのパソコンを見つけてください!
でじぃ(@RCdigital_)でした。